
あけましておめでとうございます。
昨年はブログを読んで下さりありがとうございました、今年もマイペースな感じで気になった事などを書いていけたらいいなと思っています。
今年もよろしくお願い致します。
元日の今日は久しぶりに読んだ絵本の感想を書いてみたいなと思います。
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松谷みよ子監修「チュ・ママの台湾民話」を読みました、これは絵本なのですが一部、中国語でも書いてありちょっと趣のある作りとなっています。
①蓬莱仙島ー台湾のはじまり
②中秋節の由来
③月の桂
④八月十五夜
⑤天童
⑥蟻の由来
⑦かしこい末娘
の7話が収録されています。
私がこの中で好きなのは②中秋節の由来ですね。
ある日、突然天の上から太陽が10個も出てきて、暑すぎて山も畑も燃え上がってしまうのですが、そこに若い弓の名人ホイイがやって来て1つずつ太陽を射落としていくのですが、太陽から「1つだけは残してほしい」と叫ばれその通り1つは残す事にしました。
やっと涼しくなりホイイは百姓たちから感謝され英雄となり尊敬されます。
数年後、ホイイは心優しい娘サンガと結婚します、狩りに出かけたホイイは修行中の道士と出会います、その道士から不老長寿の神薬を譲り受けまうすが、この薬は
「半分飲むと不老長寿になる」
「全部飲むと天に昇ってしまう」
というものでした。
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その後、ホイイに弓矢を習いたい人たちが大勢訪ねて来て弟子になります、その中に心の良くないホモンという人物がいてホイイの名声を妬み不老長寿の神薬を盗もうとします。
ホイイの妻サンガを脅して神薬を出せと脅しますが、それを阻止しようとサンガは不老長寿の神薬を全部飲んでしまいます、突然サンガの体が軽くなり天に昇って行ってしまいました。
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狩りから戻ってきたホイイは村人からサンガが神薬を飲んで天に昇ってしまったと聞き、もう会えなくなってしまった事に嘆き悲しみます。村人から奥さんは天に上った「八月十五夜に戻って来ますよ、奥さんの好きだったお菓子や文旦などの果物を用意して待っていましょう」

何年経ってもサンガは戻って来る事はありませんでしたが、月の中に懐かしいサンガの姿が見えます。
八月十五夜になるとサンガの好きだった月餅や文旦などの果物を用意し月に供えるようになり、それが中秋節と呼ばれる台湾の大切な日になったという事です。
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中秋節って日本の十五夜にあたるんでしょうけど、私は特に意識してお月見とかしたりしなかったのですが、こういった民話を読むと気持ちが変わってきますね。
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④八月十五夜はちょっとシンデレラストーリーっぽいんですよ、父親の再婚によって継母に可愛がられずに働かされる娘が、旅人からプロポーズされて結婚、旅人の住む国に行き幸せに暮らしたという話し。台湾では八月十五夜に葱をとると良い事があると言われているみたいです。
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初めて台湾の民話を読みましたがなかなか考えさせれれる内容で、面白いと思いました。