くるみDiary

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(感想)宮崎駿の仕事「風立ちぬ」1000日の記録

2013年にNHKで放送されたプロフェッショナル仕事の流儀「風立ちぬ」1000日の記録を見ました。

この数年前から宮崎駿監督に密着して撮影していたもので、「風立ちぬ」を最後に引退するという内容でした。

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「風立ちぬ」では関東大震災のシーンが描かれていますが、この制作当時、東日本大震災が起こります。

監督自身も宮城県気仙沼に訪れてその惨状を目の当たりにします。

この事から関東大震災のシーンを描いていいのか、中には見たくないという人までいる中ででもこのシーンは必要なので描く事にしました。

更に零戦を作った、戦争に使う飛行機の設計をした人物を主人公にする事にもどうなのか、と考えますがそういった中で堀越二郎を描いていくのですが、私はジブリ映画は苦手な事もあって宮崎駿監督の事も調べた事もないですし、何も知らなかったのですがあの絵コンテを作っている過程や緻密で完璧主義な感じを見て、どういった感じの人なのか今回初めて知りました。

この番組で宮崎駿監督がよく口にしていたのは老いに関してですね、70歳という年齢でこの仕事を続ける事がいかに大変かを語っていました

「ルパン三世 カリオストロの城」「崖の上のポニョ」の車の走行シーンを比較してやはり昔のようなスピードというか躍動感のある作品は描けないというシーンもあり。

今までは子供向けに作品を作ってきたが「風立ちぬ」は初めて大人に向けて作った作品であり、二郎と菜穂子のラブシーンにもこだわりをもっていました、どう描いていいのかなど悩んだり。

それから大人になってからの二郎役の声優は監督自身が決めたんですね、「庵野にしよう」と監督の鶴の一声って感じでしたね。もちろん庵野秀明さんもスタジオに来てテストをしていました。それでOKが出たのですが、私は庵野さんの声はどうも苦手で二郎役には全然合わないと思っていたのですが、宮崎駿監督がとても気に入っていたので好みの違いでしょうね💧

この番組、「風立ちぬ」本編より良かったです😅

監督が「自分で作った映画で泣いたのは初めてです」と涙していたので、もう悔いはないやり切ったという感じったのかもしれない。

当時、リアルタイムで見ていればまた違った感想だったかもしれませんが、10年後の今見ているので落ち着いて見られたというか、この当時はこんな心境だったんだなと知る事ができて、過去を振り返るといった感じで見る事ができました。

しかし、引退宣言をした10年後の今年、「君たちはどう生きるか」で復帰しましたね、70歳であれだけ老いを感じでいた宮崎駿が80代の今、再び映画を作るとはやはり根っからこの仕事が好きなんだなと思いました。ただこの作品は難解だとの書き込みもあり、往年のジブリファンからも賛否両論みたいですが、内容はファンタジーのようなので私は見ないと思いますが。

監督自身は「風立ちぬ」の頃なんてまだ若かったなんて思っているんじゃないですか、80代の今思うと。

「風立ちぬ」はもう一度観たいとは思わないのですが、この番組はまた見てみたいなと思いました。