くるみDiary

昭和の少女漫画や日々感じた事を書いています!

懐かしい「ふとんかいすいよく」山下明生

この本は当時、何度も読んだ事があります

中耳炎で今年は泳げないカズ君に父親が布団の上で泳ぎを教えるというもの、ちょっとユニークな父ちゃんとカズ君のやりとりがテンポよく進んでいき、どちらかというと想像力をかきたてられる感じだと思います。

私が通っていた小学校にはプールがありませんでした、小学校3年~4年生の頃だったか、体育の授業の時マットの上で泳ぎの練習をさせられた事があります。

私はリアル「ふとんかいすいよく」だったんです。

当たり前かもしれませんがやっぱり水の中ではないと泳ぎは覚えられません、生徒達がマットの上で泳いでいる風な感じはちょっとおかしく、傍から見ると笑える感じだったかもしれない。

「ふとんかいすいよく」の初版が1977年、これは私くらいの年齢の人達が最初に読んだ世代だったかもしれません。

もしかしたらあの担任の先生は「ふとんかいすいよく」をヒントにしてマットの上で水泳の練習をさせたのかもしれない。

この本って当時、結構話題になっていたんですよね。

1978年青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にもなっていたので。

作者の山下明生さんは20歳まで父親と会った事がなくて、想像の父ちゃんがこの「ふとんかいすいよく」だったそうです。

こんなユニークな父ちゃんだったらいいなっていう願望だったかもしれませんね。

私はこの本でちょっと苦手なのが、カズ君が隣に住んでいるマリちゃんちで飼っている猫が入って来た時に、猫のしっぽを思いっきり掴み驚かせて追い出すシーン。

イラストにも描いてあるのですが、猫ってしっぽを掴まれるのものすごく嫌がるんですよね、痛いだろうし。私は猫を飼っていたから分かるのですが、そんな事もあってシーンだけはちょっと苦手なんですよね。

できれば別の方法で猫を追い出してほしかったなと思いました。

最後に作者の山下明生さんとイラストの渡辺洋二さんの紹介が写真付きで載っているんですが、それぞれ現住所が書いてあるんですよね、マンション名と部屋番号まで。

もう住んでいないかもしれませんが、昔は住所公開はよくある事だったのかもしれませんね、今だと考えられない事ですが。

10年後の1987年にイラストが杉浦範茂さんに変わった事があったみたいです、表紙しか見た事がありませんが、イメージがまた違った感じになりますね。

私は見慣れている渡辺洋二さんの方が好きかな。

夏になると最初に思い浮かぶ児童文学のひとつが「ふとんかいすいよく」ですね。