日本では2022年に公開された
オードリー・ヘプバーンのドキュメンタリー映画「オードリー・ヘプバーン」ですが、観る側が何を求めているかで意見が分かれる映画だなと思いました。私はこの映画がどういった内容なのか事前に何も知らずに観たので、想像していたのとは違っていました(悪い意味で)
オードリーが今まで出演していた映画を中心に作られていたわけではなく、心情的な部分や晩年のユニセフの活動などが描かれている部分が多いなと思いました。
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私としては映画の撮影時の事など知りたかったのですが、それはほとんどありませんでした、考えてみれば50年以上前の映画の関係者が語るというのは無理な話しなわで、存命している人も少なくなっているでしょうし。
それでもオードリーゆかりの人達のインタビューでいろいろ知る事ができました。
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息子のショーンはともかく、孫のエマはオードリーが亡くなってから生まれているのでいろいろ話しをしても説得力に欠けるかなと思いました、ただ祖母の話しをしていて涙ぐむ姿は会った事がなくても、父親から話しを聞いているだろうし、オードリーに対する想いは強いのだろうなとは感じました。
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私がこの映画で初めて知ったのは「ジョニー・カーソン・ショー」にオードリーがゲスト出演していたという事です、映像も少しですが流れていて貴重だなと思いました、調べたら1976年に出演していたみたいです。この時のオードリーの髪型が短めで、かなりきつめのパーマがかかっている感じで、この時代はこんな髪型をしていたんだなという事が分かって興味深かったです。でも、もしかしたら当時はファッションとしてカツラを被るのが流行っていたので、カツラの可能性もあるかも❓
彼女を知る人がオードリーは男運がなかったと話していましたが、二度目の夫のイタリア人医師の事は「なぜあんな男と結婚したのか」みたいなかなり辛辣なコメントでした、イタリア人からクレームがくるんじゃないかというくらいの内容でした😅でもそれくらい女癖が悪かったのでしょう。イタリア人は独特の感性というか、オードリーやその友人達からすると、理解し難いところもあったみたいです。
後半はユニセフでの活動が中心で晩年のオードリーの話しがメインですね、この活動を知らない人もいるかと思うので、これは良かったと思います。
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それから映画の所々でバレエをする女性のシーンがあるのですが、これって必要なの❓って思ってしまいました、子供時代の父親と別れる時の再現ドラマのようなシーンもあって、映画よりテレビでも良かったんじゃないかなと思いました。
せっかくオードリー・ヘプバーンのドキュメンタリー映画なのに、全体的に安っぽく感じてしまいもったいないなと思いました。
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私が知りたい事は、仕事の依頼を受けたデザイナーのジバンシィが大女優のキャサリン・ヘプバーンからだと勘違いしていて、最初はがっかりしたというのは有名な話しですが、ジバンシィもまだ駆け出しの無名のデザイナーだったばす、なぜオードリーはジバンシィに衣装のデザインをお願いしたのかなと不思議に思っていました、この事は映画で知る事はできませんでした。
ただジバンシィ自身が日本のテレビのインタビューで、オードリー・ヘプバーンに関する事を質問された時、喜んで答えていたのを覚えています。
「私はオードリー・ヘプバーンのおかげで有名になれたようなものですから」と言っていて謙虚だなと思ったのと、オードリーには感謝しているんだなと思いました。
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映画を観た感想ですがファンなら知りたい、見ていたいと思うのですが、この映画は演出がイマイチで退屈してしまって、もう少しどうにかならなかったのかなと思いました。