くるみDiary

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平安時代の男性の姿がよみがえる!市川雷蔵主演の「新源氏物語」

1月10日に放送されたNHK BSシネマ「新源氏物語」4Kデジタル修復版ですが、私はこの映画の存在自体、今の今まで知りませんでした。

「源氏物語」は好きな物語ですが、事前にこの映画の登場人物などあえて調べないで観ました。

💎光源氏役は市川雷蔵で最初見た時は結構違和感がありました、市川雷蔵といったら私の中ではやはり「眠狂四郎シリーズ」のイメージが強いので。
でも観ているうちに平安時代の男性ってこんな感じかもって思うようになってきて、雷蔵さんって純日本的な顔立ちだし、しっくりくるようになりました。

💎正妻・葵の上役は若尾文子さん、素直になれない葵の上の感じを上手く表現していて、登場した女性陣の中で一番魅力的でしたし、すごく綺麗です。

💎その正妻・葵の上に嫉妬する六条の御息所役は中田康子さん、私はこの女優を初めて知りました、嫉妬のあまり生霊になって葵の上を殺してしまうというシーンもきちんと描かれていました。

💎朧月夜役は中村玉緒さん、若い時はとてもきれいだったんだなと思いました、自由奔放な朧月夜のイメージにぴったりでしたね。

💎あまり美人じゃない末摘花役は水谷八重子さんですが、普通に美人だと思いました。ユニークな感じで良かったですが、どうせだったら見た目がもっと強烈で個性のあるインパクトの強い女優の方がよかったかなとも思いました。

💎問題は光源氏が恋焦がれる藤壺役の寿美花代さんなんですが、これは桐壺役と一人二役です。
これはどう感想を書いていいのか迷うのですが、イメージと合っているような合っていないような微妙な感じなんですよ。
清楚で落ち着いた大人の女性といった感じはよく表れているんですけどね。

藤壺が若尾文子さんだったらきっと、光源氏はいつまでも忘れられないほど思い続けているだろうなと感じました。前述した通り若尾文子さんがかなり魅力的だったので、藤壺役は若尾文子さんでもよかったかもしれません。

長編小説なのでどこかで区切らないと全部は描ききれません、藤壺が出家するところで終わっています。
上映時間は1時間40分ほどなのでここで終わらせたのはベストだったと思います。

私は「源氏物語」はどうしても大和和紀先生が描いた漫画「あさきゆめみし」のイメージが強いので、登場人物にかなり違和感を覚えるのではと思ったのですが、そんな事は全くありませんでした。

それから私は寿美花代さんが女優として出演しているのをこの映画で初めて観ました、昔から夫の高島忠夫さんと料理番組の司会やバラエティ番組に出演していた時しか見た事がなかったので。
だから女優としては違和感もありましたが新鮮でもありました。

今年は紫式部の生涯を描いたNHK大河ドラマ「光る君へ」が放送されているので、テレビなどで「源氏物語」を取り上げる機会が増えるかもしれませんね。

映画「新源氏物語」ですが、平安時代の衣装も鮮やかですし「源氏物語」に興味のある人は観ても損はないと思います。