大和和紀先生の「ヨコハマ物語」好きで読んでいました。
私は叶屋商会の令嬢で才色兼備の叶万里子より、小間使いとして引き取られた竹本卯野の方が好きだったんですよね。
でも万里子と相思相愛で許嫁でもあった森太郎が紆余曲折あったとはいえ、最後は卯野と一緒になるのが何となく嫌だった。なんか拒絶反応を起こしてしまった。
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卯野はずっと森太郎の事が好きだったわけで、万里子から略奪というのは言い過ぎかもしれないけど、卯野=したたかみたいに私は思ってしまったんです。
竜助と万里子の出会いが運命的で、マストに昇って降りられなくなった万里子を助けたのが船子だった異国に旅立つ前の竜助なんですが、「助けられたお礼は申しますけどお前のような者にそのような事をいわれる筋合いはありませんよ」なんて上から目線で万里子に言われ、腹が立つどころか竜助は一目惚れ。
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成功して帰国した竜助と嫌々ながら結婚した万里子ではあったが、最初こそ毛嫌いしていたが、竜助に惹かれていく。
竜助と結婚したのだから、卯野が森太郎と一緒になっても構わないのだが、本当に森太郎と卯野はお互い好きなんだろうかと思ってしまうんですよ。
森太郎はやっぱり万里子の事が好きなんじゃないんだろうかとか、そんな感じも受けるんですよね。
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私は卯野はトビーとお似合いだなって思っていたんです、トビーと結婚してほしいと思っていたくらいだったので。
普通は最終回に近づくとワクワクしたり高揚感があると思うのですが、私はあまり盛り上がらなかったんです。
なぜなのかというと、やはりヒロインが2人いるとバランスが悪くなってしまうなと思ったからです。
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卯野は森太郎ではなく別の男性と結婚して途中からフェードアウトしてほしかった。
そしてヒロインは万里子1人で良かったように思います。
竜助と森太郎と万里子の三角関係のような感じの方が私は良かったように思う。
「ヨコハマ物語」の登場人物が「はいからさんが通る」の登場人物ほど惹かれないのは、やはりヒロインが2人いるのも原因のように思います。
登場人物も「はいからさんが通る」の伊集院少尉、青江編集長、鬼島さんのようにものすごく惹かれるほど魅力的な感じの男性がいない。
森太郎も見た目は伊集院少尉っぽいけど、何となく夢中になるほどの感じでもないし、だったら竜助の強引さと一途さかと言えばあの感じは魅力でもある、ただしあくまで私個人の好みではありますが竜助の髪型(オールバック)が好きではなかった😅
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竜助と森太郎の間で揺れ動くヒロインの万里子が最後に選んだのが竜助であったのならば、それで良かったのですが、ここに卯野は絡んでほしくなかったんですよ。
卯野の事が好きだっただけに、私としてはなんか釈然としない最終回でもありました。
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ヒロインは2人要りません
叶万里子だけで良かったと思います。
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