1974年~1977年まで単発的にりぼんに掲載されていた一条ゆかりさんの「こいきな奴ら」ですが、綺麗でカワイイ双子の兄妹が主役のコメディ要素の強い物語です。貴族で大金持ちでお城に両親とパリのお城に住んでいました。
・兄のジュデェスは天才的な勘とナイフ投げの名人
・妹のジュディスは武芸の達人
名前も似ているし双子なので顔は似ているのは当たり前として、ブロンドでボブカットという髪型も同じなので、一瞬どちらなのか区別がつかない時があります。
◇
両親は会社を経営していていましたが、交通事故で亡くなります、その会社の関係者が悪事を働いていて殺し屋に双子の子供たちは命を狙われる事になります。その殺し屋だったパイ・エトワールとスリでコソドロのクリーム・アラモードはのちに仲間になって、4人で一致団結し行動を共にするようになります。
妹のジュディスは兄のジュジェスに特別な感情を抱いていますが、それはジュジェスも同じではあるんですが、そこは面白おかしく描いているので変な感じにはなっていません😅
「こいきな奴ら」には続編があります、1986年に週刊マーガレットに掲載されていました。
やはり絵柄はかなり変わっています、登場人物がまるで別人のようになっています。一条先生も
「本当に久しぶりに描いたもんで、主人公の顔が昔と比べてえらく変わってしまいました」という風に書いていました。
◇
あとがきにも
「昔の絵柄真似して描くのも嫌だし、自分で言うのもなんだけど、結構上手くなってるっしょ、一条の絵柄がどのように風に変わったのか、そんな風に楽しんで下さい」
と書いてあるので、一条先生が昔のより今の絵柄が気に入っているのを感じました。
◇
そう考えると「砂の城」の途中からの画風変更は一条先生が思い切って変えてしまったのかもしれないなとも思いました。新しい絵柄の方が気に入っていたと思いますし、古い描き方はもうやめようと思ったのかもしれませんね。
あの頃は線が細い描き方が主流になってきていた頃ですから。
◇
そういう事もあって、私はこの続編の絵が変わってしまったのは別に気にしていないのですが、それよりもストーリーがなんかいまいちでした。
登場人物がエスパーとか超能力が使えるというのがやたら強調されていて、非現実的な感じが強くて、これは好みの問題だと思うので好きな人もいるでしょう。
前作でも兄のジュジェスは鋭い感の持ち主で、妹のジュディスに危険が迫ると、遠く離れた所にいても、すぐに察知し助けに行くというシーンは何度もありましたが、これくらいの方が良かったですね、私としては。
◇
それから一条先生が「昔の絵柄が好きだった人、ごめんね」と書いてあったので、古参ファンは私のように戸惑う人もいたのかもしれません。
そんな前向きな一条先生には申し訳ないと思うのですが、私はやっぱり昔の絵柄の方が好きでした😅
「こいきな奴ら」は前作の方がおすすめです、双子の兄妹の破天荒な活躍ぶりが楽しめますよ。
続編も読んで比べてみるのもいいかもしれません。
- 価格: 408 円
- 楽天で詳細を見る