くるみDiary

昭和の少女漫画や日々感じた事を書いています!

絵本で読む「窓ぎわのトットちゃん」

私は「窓ぎわのトットちゃん」を読んだ事がありませんでした。

当時あれだけ話題になり大ヒットした本にもかかわらず読まなかった理由は、トットちゃんが小学1年生で退学になったという事を知ったから。

きっと我が強く協調性のない女の子が退学になり、ユニークな教育方法の学校に転校したという時点で読む気になれませんでした。

こういった感じの子がいると先生が大変な思いをしたり、機嫌が悪くなり私のような内向的な生徒が八つ当たりされとばっちりを受けるからです。

そういう事もあってタレントとしての黒柳徹子さんは好きだけど、その子供時代には全くといっていいほど興味がありませんでした。

それでも一度は読んでみたいと思ってはいましたが、興味のない本を読むのは途中で挫折しそうな感じがしてずっと読んでいませんでしたが、絵本があると知ってこれならぜひ読んでみたいと思いました。

読んでみて分かったのは私が勝手に悪い方に思い込みをしていたという事でした。

障害のある生徒も一緒に学んでいて、校長先生は「助けてあげなさい」とは一度も行った事がなく「みんな一緒だよ、一緒にやるんだよ」という教えだった。

私は小学校低学年の時、担任の教師からいじめを受けていたので、いつも怯えながらその教師の顔色を伺いながらの学生生活だった、どんな理不尽な事を言われても、頭を叩かれても耐えるしかなかった。

この絵本を読んで私もトモエ学園のような学校に通いたかったなと強く思いました。

黒柳徹子さんはこのトモエ学園で学んだ事がその後の人格形成に大きく影響しているのではないかと思いました。

他校の生徒から「トモエ学園、ボロ学校!入ってみてもボロ学校」と言われた時、腹を立てたトットちゃんが「トモエ学園、いい学校!入ってみても、いい学校」と言ったのは自然と言葉に出たんだろうなと思いました、

それだけトットちゃんはトモエ学園が大好きだったという事がよく分かります。

子供の頃、人との出会いによってどれほど影響するのかは計り知れません。

私もトモエ学園の校長先生のような人と出会いたかった、あのろくでなしの非情な担任の教師とは会いたくなかった。

運が悪かったではすまされない、トラウマになるくらいひどい目にあわされたので。

絵本にするにあたって小説の方からは相当内容が省かれたと思いますが、それでも十分伝わると思います。

不登校で悩んでいる幼稚園児や小学校低学年の子供に読み聞かせてほしいなと思いましたし、いわさきちひろさんの柔らかい感じのイラストがとても素敵なので大人でもぜひ読んでほしいなと思いました。

それで私が長年抱いていた「窓ぎわのトットちゃん」への勝手な思い込みを深く反省しています。