山下久美子さんの自伝「ある愛の詩」ですが、発売された頃、購入して読みましたがもう手元にありません、なので記憶を頼りに書いてみたいと思います。
山下さんは渡辺プロダクションにスカウトされたのですが、その時「体操はしたくありません」と事務所の人に言います。これは何を意味しているかというと渡辺プロに所属すると
「8時だよ!全員集合」にゲスト出演し、体操やコントをしなくてはいけないと思っていたからです。
この番組の企画は渡辺プロなので。
でもそういう事はしなくていいと、それに地方出身の新人は国立寮に入る事になっていたそうですが、山下さんはマンションでの一人暮らしを許されました。
デビューして2年後に「赤道小町ドキッ」がヒットし一躍スターの仲間入りをします。
その後、レコーディングに参加したギタリストの布袋寅泰さんと知り合います。山下さんは布袋さんに電話番号を教えますが、なかなかかかってこなくて自分から電話をし、新曲のMVに出演してほしいとお願いし、そこから交際がスタートします。
どちらかというと山下さんの方が好きになって、積極的にアプローチした感じなんですよね。
その後、結婚🎉私はこの結婚式をテレビで見ていましたが、布袋寅泰さんの事はこの時初めて知りました。
ハッキリ言ってしまうと人気歌手と、無名のギタリストといった感じだったんです。
布袋さんは感情の起伏の激しい人だったのか、ギタリストなのに壁に手を叩きつけたり、かと思うと突然静かになったりという感じだったそうです。
でも2人は結婚後も仲良く暮らしていました
渥美清さんと同じマンションに住んでいた事もあり、エレベーターでのちょっとした会話も渥美さんらしいエピソードでした。
山下さんの方は「赤道小町ドキッ」以降はなかなかヒット曲に恵まれず、苦悩していました。
「こっちをお向きよソフィア」は良い曲だったけどヒットにはつながらなかったと山下さん自身が書いていますが、この曲は大澤誉志幸さん作曲で私は好きな曲の一つです、確かに良い曲だと思います。
そのうち布袋さんが売れるようになり成功し、芸能人として山下さんと逆転するような状態になります。
それまでは山下久美子の夫として見られる事が多かったのですが、山下さんよりも布袋寅泰の知名度の方が高くなっていきます。
山下さんはその事に悩みますが、現在の置かれている状況を自覚ししばらく休業する事となります。
この辺りまでは良かったのですが、彼女の登場によって次第に暗雲立ち込めるようになります。
名前は出さずあくまで「彼女」と書いてあります。彼女は山下さんと知り合った頃、山下さんのアルバムに
「久美子さんのファン、大好きです」とメッセージを寄せていました。
山下さんも少しだけ芸能界の先輩として、そんな風に言ってもらえて嬉しく感じていたようです、当時、山下さんと彼女は友人関係でもありました。
そのうち布袋さんは彼女の曲を作ったりプロデュースをするようになり、何人かで食事をする事になりましたが、遅れてきた山下さんに布袋さんが
「指を怪我してしまったんだ」と甘えるような感じで言うと、そこにいた彼女がイラついたように
「私、途中下車しまーす」
と言って席を立って出て行ってしまいました。
山下さんは「途中下車❓」「一体何❓」と思いましたが、それが何を意味しているのか分かるには時間はかかりませんでした。
布袋さんと彼女がもうただならぬ関係なんだと察した山下さんは意を決して
「彼女の事どう思っているの❓」と聞くと「好きだよ」の言葉
山下さんは今までで一番傷ついたと言っています。
もう修復不可能と思った山下さんは離婚を切り出します。
🍏
離婚後、山下さんは双子を出産しますが父親の名前は明かしていません、山下さんの事がずっと好きだった人と書いてありました。
ここで気になる事が・・・
自暴自棄になった山下さん、お酒を飲んで車を運転したという記述があったような気がします。
私の記憶違いでなければ・・・この本が発売当時は飲酒運転ってそんなに問題視されなかったのだろうか、今だったら絶対アウトですよね。
それにしても、彼女の「途中下車」発言はなんか怖いなと思いました。
山下さんは彼女の登場によって相当苦しむ事になるのですが、山下さんと布袋さんは結婚してからも「久美ちゃん」「布袋君」と呼び合っていたそうです。
そして山下さんが好きだった布袋君は知り合った頃のまだ無名時代の、高級料理店で食事をした時、緊張していたあの頃の布袋君だったと書いてあります。
私はこの本を読むまで山下久美子ってなんか怖そうな人のイメージだったんです
でも、男勝りだけどとても優しく思いやりのある人だったんだなと思いました。「ある愛の詩」を読んでから山下久美子のファンになりました。
当時、何度も繰り返し読んでいたのですが、引っ越した時、どこかに行ってしまい💦手元に無いのが残念です😥機会があったらぜひ読んでみて下さい
山下久美子さんの人となりが分かる良い本です。